向こう岸で解体されている古民家が気になって
2016年2月5日
手刻み
手刻み作業も半ば、工場の向こう岸では古民家の解体作業が行われていました。本当に真向かいの真正面ですのでよく目立ち、休憩時間などに眺めているだけだったのですが我慢ならずに見学に行く事としました。
家としての使命を終えて、解体される事になったそうです
作業をされている大工さんにお願いすると見ていっても良いよとの事で早く見たい気持ちを抑えて、平常心を装って中へと。。。その前にこの古民家がなぜ解体されているのか?こんな立派な建物だからまさか解体処分・・?何て事はないと思ったけど不安をぬぐいきれずに聞いてみると
『こりゃあ移築するのいな』
とコテコテの飛騨弁でそれを聞いてホッと安心しました。
かつては当たり前だった解体移築
地元で古老から聞いた話ですが、近所で空き家がでるとその家は取り合いになったそうです。それが良物件なら移築、悪くても部材取り。実は我が家も祖父が気に入った古民家で買い手がついていたのですが当時倍額を払って手に入れたそうです。
さらに住んでいた自宅は愛知県は尾張旭市の旧浅井家住宅離れとして移築されたらしいです(未確認)どうだん亭という名前になっているそうです。
古くから続く大工の技術、それで作られたものにはそれだけ人を惹きつける何かがあるのだろうなと感じました。
まるで昔から続いているような、そんな移築だとわかった
現代でも数は少ないですが残された古民家が解体されて移築されています。昔と違いトラック等の運搬車があるので日本各地どこへでも持っていけますね。
かつては本当に近場で向こう岸から持ってきたとか、指をさしてあそこからとか近所の家を移築する事が主だったようです。
どこへ移築するのかも気になって聞いてみるとびっくり、隣町だそうです。
樹杜屋の住んでいる地区の古民家のほとんどが遠くへ移築されることが多かったのですが、今回はとても近くまるでかつて行われていたという近所から近所へ移築する光景が目に浮かびとても嬉しくなりました。
さて、古民家見学ということで建物の事を伝えるのか良いのかもしれませんが、この古民家が処分されずに移築されてまた新たに活用されるというそれだけが嬉しくて建物のお話はありません!!!